女性特有の問題について

-月経異常(生理不順)・不妊などー

月経異常とは

 月経周期は正常は平均28日ですが、39日を越え3ヶ月まで続く場合を希発月経、反対に周期が25日以内と短い場合を頻発月経といいます。希発月経が3ヶ月続きそれ以降も月経が見られない場合、続発性無月経に分類されます。

​ 月経異常(生理不順)の原因としては、女性ホルモンを出す指令をする脳(視床下部・下垂体)の異常のほか、心因性ストレス・過度のダイエットや運動・肥満などがあります。

月経困難症

 月経に伴い生じる様々な症状のことで、下腹部痛・腰痛・頭痛・疲労感・吐き気や食欲不振などがあり、学校や仕事に行けなくなるなど日常生活に影響を及ぼす場合を月経困難症といいます。原因としては心理的ストレスが考えられています(子宮や卵巣に異常がない場合)。

 また、月経の1週間前頃にイライラ感・のぼせ・下腹部痛や腰痛・むくみなどが生じる場合を月経前症候群といいます。原因は定かではなくホルモンバランスの異常や心理的ストレスによるものと考えられています。

不妊症とは

 避妊せずに夫婦生活を1年以上送っていても妊娠しない場合が不妊症とされています。原因は男女それぞれにあり、原因が男性である男性不妊(約4割)と、女性にある女性不妊に分類されます(約6割)。

​ 女性不妊の原因としては排卵障害が最多となっています。排卵には脳下垂体から分泌される性腺刺激ホルモン(ゴナドトロピン)が必要で、病院で治療する場合はホルモンを投与して排卵が誘発されるようにします。ほかには子宮内膜症や卵巣の異常が原因という場合もあり、その場合はそれらを治療します。

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脳とこころ(気持ち)の繋がり

 排卵に必要な性腺刺激ホルモン(ゴナドトロピン)が放出されるためには、脳の中でも特に重要な司令部である、視床下部(感覚情報の中継点・自律神経の中枢)からの命令がないといけません。視床下部は、情動脳と呼ばれ快・不快の情報から価値判断を行う大脳辺縁系と密接に連絡しています。そのため、心理的な不快ストレスから生理不順を招くことがあると考えられます。例えば、妊娠するのが不安だと意識的・無意識的に強く感じていたら、それに身体が反応し、月経が起こりにくくなるでしょう。

​こころ↔からだの繋がり

 前述の通り、脳の視床下部・大脳辺縁系は、からだの働きをコントロールするホルモン分泌・自律神経系を指令する中枢です。大脳辺縁系は情動(こころの動き)に関わって働いているので、こころの状態がからだの状態にも影響します。例えば、緊張すると心臓がドキドキしたり、お腹が痛くなるなどの経験をしたことが誰しもあるかと思います。

 逆にからだ→こころに影響することもあり、からだに痛みがあれば不快な情報(怒り)として大脳辺縁系に伝わります。例を挙げると、電車内で他人に足を踏まれて痛かったら(表向きは怒らなくとも)反射的にイラっとすると思います。

触刺激と自律神経系

 

 自律神経系は活動系の交感神経と、休息系の副交感神経に大別されます。当院は手技療法であるChiropractic(カイロプラクティック)の施術院なのですが、施術の刺激が自律神経系に影響することを日常的に目にします。例えば副交感神経の働きの一つとして消化運動の促進があるのですが、施術中には腹鳴(消化管の動いている音)の生じることが、当院を訪れている方の5~10%ぐらいに見られます。また四肢の血管拡張(交感神経の抑制)はほぼ100%の方に見られます。

 交感神経はストレス反応に関わる自律神経で、アドレナリンを分泌させます。短期的にはからだに当然備わっているべき反応なのですが、ストレスが長期化してしまうと副腎からストレスホルモンが分泌されて血糖値が上がったり、胃に潰瘍が出来たりします。また、睡眠を誘発する要素に心拍数の減少や血管拡張があるのですが、交感神経が強く働いている状態とは真逆の状態になります(ストレス⇒眠れない)。

参考文献

新井康允

『脳科学論』,人間総合科学大学,2014.

佐藤優子・内田さえ・鍵谷方子

​『女性のからだと健康』,人間総合科学大学,2014.

中野昭一(編)

​『図説・からだの仕組みと働き 第2版』,医歯薬出版株式会社,1994.

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