• 平戸矯正院

交流分析(TA)①

最終更新: 2019年1月7日

”医療者が患者を治療する”という視点(医療モデル)を持たない人間性心理学の一つに、交流分析という手法があります。創始したのはカナダ出身の精神科医:エリックバーンで、1950年代から続いています。

 


OK牧場


交流分析(TA:Transactional Analysis)の思想にはOkness「誰でもその存在は尊重される」が根幹にあります。OK牧場というのはもともと、映画のタイトルやタレントの決めセリフではなく心理学用語です。何のことかというと「私はOK あなたもOK」と思考することが健康的な人生の立場につながるという考え方で、4つの立場があります。


①私はOK あなたもOK

②私はOK あなたはOKでない

③私はOKでない あなたはOK

④私もあなたもOKでない


健康的なのは①です。最終的にたどり着くのが②では妄想や殺人、③ではうつや自殺、④では絶望・発狂といわれています。交流分析では最終的に①の人生の立場になることが目標ですが、OKだからといって必ずしも同じ方向に進むわけではありません。例えば意見が異なり同じ方向に進めない相手がいたとしても、相手を否定せず尊重していれば「あなたはOK」の立場となります。 

 


自律性


TAの目指す最終成果といわれており、3つの能力(気づき、自発性、親密)が必要だと考えられています。気づきのある人は物事を歪曲せずに受け止めることができ、自発性があると自我状態(後述)を自由にコントロールすることができます。親密というのは他者との間で互いに心を開けることで、TAにおいてゲーム(後述)と呼ばれる駆け引き行為は発生しません。




自我状態


TA理論では自我を3つの領域に分けて考えています。


P 親

A 成人

C 子供


PとCはさらに細かく分けて考えられます。


CP 支配的な親

NP 養育的な親

AC 順応した子供

NC 自然な子供


人との交流の仕方をこのモデルで考えると、親子関係であれば「親のCPやNP⇔子供のACやNC」というように伝わる流れになります(平行交流)。実生活では予期せぬ自我からの応答があった場合を交叉交流と呼び、その場合はコミュニケーションが中断されると考えています。


これらを直感的にグラフ化する手法もあり、「エゴグラム」と呼ばれています。例えば子供っぽい人であればAが高く、しつけの厳しい人であればCPが高くなります。自律性の要素である自発性が低い場合、楽しい場所でも子供っぽさが無かったりします。また、共生関係といって自らの自我を他者の自我で埋める場合があります。母と乳児の関係であれば正常ですが、成人以後も共生関係がみられるのは不健康であるとされています。


さらに、自我状態の分析に”汚染”という考え方があります。

①偏見(PによるAの汚染)

②妄想(CによるAの汚染)

③複合汚染(①に②が従う Aは誤認)




ゲーム理論


TAでは存在認知の単位のことを”ストローク”といいます。TAの理論においては人はストロークを求めて他者と交流するものであり、ゲームを行うことで強いストロークを得ることができます。しかしゲームで得られるのは”否定的な”ストロークであり、時間やエネルギーを浪費したうえ、非生産的な人間関係を強める結果になる行為と考えられています。


ゲームの図式

C+G=R→S→X→P


C さそい(仕掛け人)

G 弱み(ひっかかる人)

R 応答

S 切り替え

X 混乱

P 結末感情(報酬)


ゲームの特徴として「役割の交代」があります。例えば問題を抱えていた人(犠牲者:仕掛け人)にアドバイスをした場合、仕掛け人がやがて効果がないと迫害者に切り替わります。


「Yes but」のゲーム例

犠牲者Aさん 困った…

救助者Bさん こうしてみたら?


犠牲者Aさん はい、でも…

救助者Bさん では、こうしたら?


犠牲者Aさん はい、でも…

迫害者Aさん こんなんじゃダメですね


あと味の悪い感情を得て終了するのがゲームで、ゲームを始める人物というのは無意識的に結末を知っています。ではなぜゲームをするのかというと、


①時間を有益に使っている気になる

②自分の信念維持のため

③人生の立場の証明のため

④親密な関係を持てないから

⑤孤独でいたくないから


などの理由もあります。ゲームで得られるあと味の悪い感情を”ラケット感情”といい、代理感情とも呼ばれています。ゲームは親密とは真逆の行為であり、ラケット感情は本物の感情ではありません。そのため代理感情という言葉が使われます。TA理論では数多くのゲームが発見~分析されています。


【主なゲーム】

・足蹴にしてくれ

・粗さがし

・責任転嫁

・同情集め

・ご機嫌取り

・すみません(言い逃れ)

・はい、でも

・仲間割れ

・大さわぎ

・キャッチミー

・終わりなき分析

・教祖と信者

・特別扱い

・ボランティア(〇)


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