• 平戸矯正院

姿勢と腰痛(反り腰、円背など)の関係

姿勢と腰痛の関係

 姿勢と腰痛には関係性があり、例えば円背(えんぱい:背中が丸まってしまい腰が痛む状態)や反り腰(背中が反ってしまい腰が痛む状態)などがあります。文章では中々伝わりにくいかと思いますので、イラストを加えて説明していきます。


①健康的な姿勢

姿勢を分析する上で「重心線」というものがあります。人間は二足歩行を始めたので背骨が重力に対して水平(四足歩行)の状態から垂直になりました。そのため、頭部や腰部に掛かるストレスが大きくなってしまったと考えられています。健康的な姿勢では、背骨が重力に対して無理なくカーブ(生理的弯曲といいます)を描いている状態で、背骨が重力をバランス良く真っすぐに受けています。


②骨盤の後傾(円背、フラット)

イラストを見ると、①に比べて頭部が前方、骨盤が後方に移動しているのが分かると思います。重心線から逸脱している状態で、頭部を支えるために首や肩にストレスが掛かりやすくなります(肩こりや頭痛)。また、上半身が全体的に前方にあるため、腰にも負担が掛かりやすくなります(腰痛)。円背になる原因は様々あります。骨粗しょう症(加齢変化)をはじめ、運動不足によるものや、同じ姿勢をずっと取り続けていたために一時的に生じる場合もあります。


③骨盤の前傾が強い(反り腰)

妊婦姿勢やスウェイバック姿勢ともいって、腰が大きく反って頭部が重心線よりも後方に移動している姿勢です。腰が反るために、腰周辺の筋肉(脊柱起立筋)の緊張が強くなり痛みを生じやすい姿勢だと考えられます。原因としては妊娠のほか、腹筋力の低下や肥満などが挙げられます。一般的に女性に多い型とされています。

 


過去の研究によれば

 骨盤の傾斜角度は健康な男子(17~42歳:14名)で約18~30°であり、腰痛があって前弯が増強している場合(15~63歳の男性:20名)では平均37°であったことが分かっています。骨盤が後傾している場合:フラットな姿勢(15~63歳の男性:15名)では平均約17°でした(白井、1967)。

 

どうやって改善していくのか

 以上のように一口に腰痛といっても、姿勢の型が2つに大別されます。姿勢が異なるように、筋肉が緊張している箇所もそれぞれで異なってきます。また、適した運動方法も異なります。当院をはじめ、カイロプラクティック院や接骨院ではレントゲンを撮ることができないのですが、姿勢分析(視診)やスタティックパルペーション(静止触診)によって姿勢を判定していくことができます。


 スタティックパルペーション(静止触診):骨盤部には皮膚表面から触れる骨突起が何か所かあるので、骨突起を指標にして骨盤の傾斜度合いを判定することができます。また、背骨の凹凸を触れることで生理的弯曲の度合いも判定していきます。


視診では重心線からの逸脱の度合いを見ます。また、動的触診(モーションパルペーション)という判定方法もありますが、可動域を感覚的に見る(主観的な)手技のため、補助的に用います。


 妊娠中や骨粗しょう症などでなければ、姿勢の逸脱(骨盤角度の異常)というのは一時的なものであると思われます。例えば骨盤の傾斜角度は股関節伸筋群に刺激が加わると有意に変化することが分かっています宮本、金澤、大津、成尾 2015)。筆者自身も2007年頃に椎間板ヘルニアになり骨盤角度が減少したことがありますが、股関節伸筋群の筋力トレーニングを行い改善に成功しています。


骨盤角度が減少すると、画像のように腰椎の前弯がなくなります(凸カーブ化)。腰が反れないため、背中やひざなどに余計な負担が掛かるようになります。



股関節伸筋群(大殿筋やハムストリング筋など)を鍛えることが出来る器具です。股関節伸筋群のトレーニングは骨盤角度を増強させるため、骨盤が後傾している場合に有効な運動方法であると考えられます。運動を行う際の留意点としては血圧(高い場合は負荷の強い無呼吸運動を避けます)や、怪我を避けて負荷を最大にするために運動と関連する筋肉に筋緊張が無いことなどがあります。





【参考文献】

三谷 保弘、森北 育宏(2006):「腰椎前弯角と体幹筋力との関係」.第22回東海北陸理学療法学術大会.


デービッド・リーフDC(1999):『アプライド キネシオロジー フローチャート マニュアル 上巻』. 科学新聞社.



【引用文献】

白井 康正(1967):「腰痛患者の骨盤傾斜に関する研究」.日本医科大学雑誌、 34 巻1 号).


宮本 健太金澤 浩大津 知昌成尾 政一郎 (2015):「仙骨傾斜角は股関節周囲筋に対する運動療法で即時的に変化するか?」. Vol.42 Suppl. No.2、第50回日本理学療法学術大会抄録集.



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