• 平戸矯正院

無差別的愛着傾向

 対人関係の障害

 幼児虐待を受けた子どもの特徴として対人関係の障害があります。初めて会った大人に対してべたべたと愛着を示しますが、欲求不満を感じると急速に離れていくという、境界性パーソナリティ(パーソナリティ障害の記事参照)に似た二面性があります。


<虐待の種類>

・身体的虐待

・性的虐待

・ネグレクト(面倒を見ない)

・心理的虐待


<被虐待児の特徴>

・自己評価が低い

(自分が悪いと考えている)

・攻撃性が高い(親との同一化)

・否認や解離(忘れてしまう)

・精神的な麻痺

・自身への怒りによる自傷行為


他にも注意力や集中力の低下、学習の障害、親を保護する(かばう)行動などがみられます。身体が著しく変化してくる思春期以降には不適応な面をもったり、無力さに対しての過剰な自意識が芽生えたりする(自己愛性パーソナリティにつながる)と思われ、全か無かという両極端な思考性から”うつ”にもなりやすいと考えられます。



愛着(アタッチメント)とは

 世界大戦後、イギリスの精神科医ボウルビーが提唱したアタッチメント理論というのがあります。二十世紀初頭は乳児院・孤児院といった施設での児童死亡率が非常に高く、心理的発達や対人関係の構築にも遅れがみられ、”ホスピタリズム(施設病)”と呼ばれ研究されはじめました(現在ではマターナル・デプリベーション)。そしてアタッチメント理論で重要視されたのが親(養育者)との満たされた関係で、「母親は子供が三歳になるまでそばにいなければならない」という三歳児神話の元となりました。ボウルビーの唱えた愛着(アタッチメント)とは親子の絆という意味ではなく、生物が危機を回避して安全を得ようとする行動のことで、段階に伴い発達すると考えられています。


生後12週頃:誰にでも興味を示す

12週~6ヶ月頃:母親と他の人間を区別

6ヶ月~2歳頃:ひとみしり

(分離不安)

3歳前後:信頼感の獲得




アタッチメント理論においては、3歳頃に母親とは身体的に離れていても、何かあれば助けてくれるという信頼感を獲得するのですが、フロイトやエリクソンのいう”基本的信頼の獲得"と(1歳ほど遅れますが)似ています。児童虐待は世代間の伝達がある(虐待を受けた子どもは大人になってから虐待を加える可能性がある)とされており、被虐待児のみならず親(養育者)への支援も必要だと考えられています。





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